家族が力を合わせる

2005_05ここにも親子食堂がありました。茨城県古河市、駅からタクシーで10分ほど行くと「ナポリ」という洋食とイタリアンの店があります。私が訪れた4年前の秋、ご両親と息子さんの3人が私を待ち受けていました。

ご相談は「長年、私(父親)の洋食を主にやってきたが、東京の有名イタリア料理店で10年ほど修業してきた息子が帰ってきたんです。そこで洋食とイタリアンの業態にし、親子一緒にやってみたのだがうまくいかない」ということでした。

厨房を見ると、レンジが父用と息子用が別々に向かい合っていて、それぞれが勝手にメニューを決め、勝手に仕入れ、一つも親子が共有するものがないのです。“こんなことってあるのか”と思いました。

お母さんは「息子が恐い」と言い、お父さんは「あの生意気なところをどうにかしてやりたい」と言うのです。

私たちは、売上げはともかくこの親子がこれから楽しく仲良くやってほしいという思いで、リニューアルのお手伝いをすることになったのです。

そのお店の建て替えは2年前に完成し、オープンしました。その間、私たちとその親子で何度も何度も話し合いました。互いが認め合い、一緒にできるメニューを考え、共に助けあう相棒になれるように。息子には周りの人々の優しさを、両親にはもっと息子のことを理解してくれるようにと。(※画像はGoogle検索「いたりあ食堂 灯り家」より引用しています)

kagariyaリニューアルした店の名前は「いたりあ食堂 灯り家」。ぽつんと見える店の灯りは温かくアットホームな感じでたたずみ、毎日大盛況となり売上げは何と3倍になったのです。あの苦しかった時に比べれば夢のように幸せのはずでしたが、相変わらず親子の関係はよくならず、私たちも困ってしまいました。

どんな商売、どんな人間関係でも、皆が良い仲・良いチームワークがなければうまくいかない。必ず、元の売上げに戻ってしまいます。

広味坊も親子食堂。私たちの願いは家族が幸福になることです。親子が力を合わせて営んでいただきたいと願っているのです。